2010年7月18日日曜日

撤退する理由(3)書店

マーケティング本部の谷口です。
和歌山市本町1丁目の老舗書店宮井平安堂が、6月に本売り場を閉めてしまいました。


文具や楽譜の売り場は従来どおり続けていますが、何といっても宮井さんといえば本ですから、中心商店街に与える影響は小さくないと思います。
ぼくも子供のころからよく通いました。…と書きかけて、よく考えてみると、通ったのは高校生のときまでであることに気づきました。高校を出てから後、20代のころは神戸に住んでいたので元町の海文堂や梅田の紀伊国屋がなじみだったし、いまはアマゾンの通販で買ったりロイネットホテルの下の宮脇書店に行ったりで、宮井さんはあまりひいきにしていなかったなあ。
総務省の家計調査によると、和歌山市の世帯あたり書籍購入金額は、県庁所在都市の中で全国最低レベルです。大学生の数が少ないこともこの一因でしょうか。
こういう街で書店を営むのは、まあ、難しいことではあるでしょうね。
 
 

2010年7月3日土曜日

撤退する理由(2)衣料品店

マーケティング本部の谷口です。
ぶらくり丁商店街にある、10代の女の子向け衣料品を販売する店が閉店することになりました。営業不振による撤退です。
北ぶらくり丁の飲食店から、同じく営業不振による閉店の知らせをきいたばかりなので、ああまたか、と少しがっかりしました。
この店の経営者は、他所でも同様の店を持っているベテランなので、経営能力に問題があったとは思えません。
考えられるのは、立地と商品がミスマッチであったということです。
10代の女の子というのはすぐに成長して好みも変わっていくので、固定客としてリピートする期間は短く、常に新しい顧客を獲得し続ける必要があると考えられます。
そのためにはターゲットとなるような年齢の女の子が集まる立地でないと難しいということなのでしょう。
ぶらくり丁商店街は、通行客そのものが少なく、まして10代の女の子が好んで集まる場所ではありません。
最初から勝ち目はなかったのかもしれません。