2010年2月21日日曜日

雑魚は磯辺

マーケティング本部の谷口です。
大手家電量販店に押され苦境に立つ街の電器屋さんを組織化し、一括仕入れ等で生き残りを目指そうという㈱アトムチェーン本部のことは、業績の急伸に連れ、よくマスコミでも紹介されるようになってきました。
最近では2月7日放送のNHK大阪「ルソンの壺」に井坂社長が出演されていましたが、このとき、井坂社長が語った言葉が「雑魚は磯辺」です。
この言葉をちょっと調べてみましたが、「雑魚は磯辺に、鯨は沖に」という、ひとつのことわざのようです。雑魚がむやみに沖に出ては生きられないし、鯨は磯辺では腹がつかえて身動きできない。それぞれ、自分が得意とする持ち場で生きるべきだという意味でしょう。
「身の丈○○」という表現がありますが、同じような意味だと思います。
中心市街地のマーケティングを考えるときにも、大きなヒントになることわざではないでしょうか。
目標達成への道筋が見えにくいようなとき、「雑魚は磯辺、雑魚は磯辺」と唱えていると、不思議になんとなく気持ちが楽になります。
 
 

2010年2月9日火曜日

「中心商店街区域再生事業」第3回ミーティング


マーケティング本部の谷口です。
今日、「和歌山市中心商店街区域再生事業」第3回ミーティングがありました。一応、最終回です。

株式会社ソフトクリエイションの筒井光康先生から「ぶらくり商店街の活性化へのヒント」というテーマでお話いただき、ハーツ環境デザインの鈴木俊治先生からは、メインストリートプログラムの手法を参考にしながら㈱ぶらくりの方向性について、示唆に富んだお話をうかがいました。

この件で筒井先生と三菱総研の山田さんはそれぞれ5回、鈴木先生は3回、和歌山に来てくださって、現場を足で歩き、細かい事情もよく把握した上で分析と提案をしてくださったので、お話の中身はとても充実していたと思います。
ミーティングは午後1時から5時過ぎまでの長丁場なので、途中で気分転換を兼ねて商店街を歩きました。写真は農産物の産直店に立ち寄っているところ。
なんとなく怪しい集団に見えたのか、お店の人にちょっと警戒されてしまいました。たしかに、マスクの人なんかはかなり怪しいですね。
 
 

2010年2月6日土曜日

「創造都市のための観光振興」


マーケティング本部の谷口です。
最近読んでおもしろかった本の紹介です。
著者の宗田好史さんは京都府立大学准教授で、留学したイタリアでの生活経験もあるので、主に京都市とイタリアの地方都市を例に挙げながら、観光まちづくりについて論じています。
「観光客と市民、観光と日常の境界は溶け出している。市民が求めるまちづくりと観光客が求めるまちづくりの方向は一致し始めている。」という指摘は興味深い。観光客も来ないような街は市民にとってもおもしろくないし、市民が訪れて楽しい街は観光客にとっても楽しい、ということですね。

「まず、日帰り観光客を確実に増やせ」という指摘も重要です。
日本一の観光都市である京都市でも、全入込客数の8割が日帰り客、発地別に見ると近場の近畿圏からの客が全体の7割以上、10回以上京都市を訪れたことがあるリピーターが6割を占めるというデータを踏まえての指摘です。
和歌山市中心市街地のマーケティングにとってのヒント満載の一冊です。